2010年11月11日木曜日

COP10の成果と COP16

 大変遅くなりましたがCOP10の成果についてお知らせします。
 COP10は名古屋議定書と愛知目標を採択して終了しました。
 名古屋議定書は、遺伝資源の利用には原産国の同意が必要としています。過去に利用され製薬会社などに多大な利益をもたらしている遺伝資源や、遺伝資源を元に化学合成してできる「派生物」をどう扱うかなどは明記されていません。今後の協議にゆだねられています。
 愛知目標は生態系保全のための2020年までの目標です。「20年までに生物多様性の損失を止める」という目標は途上国が経済開発への規制を嫌うなどして合意できず、「損失を止めるために効果的な緊急の行動をとる」というものになりました。また、具体的な個別目標も決まっています。
 2012年まで議長をつとめる日本の行動も注視する必要があります。今後の動向もお知らせできればと思っています。

 一方メキシコで開催される気候変動枠組み条約のCOP16。10月に中国の天津で特別作業部会が開かれました。COP16で拘束力を持つ合意は作れないのではないかという見方も強くあるそうです。11月8日に開催された天津会議の報告会では、(地球環境と大気汚染を考える全国市民会議)の早川光俊専務理事は「日本の25%削減の具体的な政策が決まること、温暖化対策基本法案を成立させることが交渉を大きく前に進める」と強調していました。
 国際交渉を妨害するような態度をたびたび示し、COPの場などで何度も「化石賞」を贈られた日本。今回も、「抜け穴」作りを狙っているようです。それについてはまた次回に!

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