2010年12月14日火曜日

無事帰国&COP16の成果について

 虫博士です。

 代表団3名は無事帰国しました。長いフライト後に再開した日常、時差にまだ体が追いついていませんが…。

 昨年のCOP15は終了直後には「失敗だった」と失望も広げました。最終盤に日本、アメリカ、EU諸国、中国、インドといった主要国首脳による非公式な話し合いの内容をもとに作られた「コペンハーゲン合意」はその十分とは言えない内容と、作られかたへの批判もあり全会一致の承認は得られず、全体会合で採択されたのは「コペンハーゲン合意に留意する」という強制力も持たないものだったからです。
 しかしCOP16では全会一致で合意書を採択。その内容も重要な前進を含んでいます。
 環サミ代表団をその一員としてCOPに参加させてくれたCASA(地球環境と大気汚染を考える全国市民会議)の声明から引用します。なお冒頭の「CMP」は、京都議定書の締約国会議のことです。

***引用ここから***
 CMP 決定は、京都議定書の第2約束期間を前提に、先進国の削減目標を京都議定書の第1と第2約束期間との間に空白を生じさせないように決めなければならないとしている。
  COP 決定は、この決定は将来の合意が法的拘束力を持つことを予断させるものではないとしながら、平均気温の上昇を2℃未満にすべきことを認識し、世界全体の排出量を可能な限り早くピークアウトし、2050年までに大幅な削減が必要とされている。
 そして、アメリカ、中国などを含めて、各国がコペンハーゲン合意に書き込んだ目標を補助機関の決定に書き込むことになった。
 COP17 での合意が法的拘束力あるものになるかどうかは今後の交渉に委ねられ、ピークアウトの時期も明記されず、2050 年の削減量が書かれていないなどの不十分な点はあるが、これらの決定はCOP17に向け重要な足がかりになると評価してよい。
 また、コペンハーゲンで失われた多国間交渉への信頼が回復し、途上国と先進国との間の信頼関係が修復されたことは、今後の交渉に明るさをもたらすものである。
***引用ここまで***

 日本政府や財界へのこれからの働きかけとそのために世論をどれだけ大きく広げられるかが、世界の未来を決めることになりそうです!環サミの運動を広げることが重要です。

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